現在の演技講座の前身であり、若手楽団員が自主的に立ち上げたワークショップ公演「間奏曲」。本公演とは違う、ちょっと危ないアイディア、趣味性の高い表現、実験的なトライをどんどん行なう場として企画された。作品は永井愛の名作戯曲。
出演
佐藤春陽菜
塚本智沙
石川藍
茅原一岳
大沼理子
YOUCO
村上義典
高山龍(劇団ダイナマイト)
日程
2009年8月27日(木)〜30日(日)
全5ステージ
会場
扇谷記念スタジオ・シアターZOO
スタッフ
脚本:永井愛
演出:弦巻啓太
照明:稲田桂
音響効果:丹治誉喬(BackGround Gogs/yhs)
音響操作:前田枝里子
小道具:山崎亜莉紗(Massive 4tsp.)
印刷物:石上エリ
制作:弦巻楽団
初めまして。いつもお世話になっております。弦巻楽団代表、弦巻啓太です。今回は、楽団初となる「間奏曲」公演にご来場いただき、誠にありがとうございます。
いつもの本公演とは違う、より実験性や趣味性の高い企画を、この「間奏曲」と名付け公演を行っていきたいと思っています。今回は、ウチの若手団員が企画から考えました。
そんな間奏曲#1は、永井愛さんの『こんにちは、母さん』です。2001年の東京を舞台に、平均年齢50才の登場人物達が、人生の紆余曲折にたじろぎ、迷い、立ち向かうホームドラマです。
自分は33才なので、安易にここに描かれた世界を「理解した」「共感できた」とは言えません。33才の自分にとって、70才の恋や背負った過去は、ハリー・ポッターよりも遠い、想像するしかない世界です。それはおそらく、参加してくれた若い役者達にとってはもっと。さらに、「2001年を舞台に70才の人物を演じる」ということは、あの戦争を体験しているということなのです。題材としては、とても大きな題材だと、#1で挑むには大きすぎる題材だと言えるでしょう。それでも、彼らの若い肉体を通して見えてくるものがある筈です。登場入物が抱えるもの背負うもの、その重さや、突き刺さる深さに我々はどう立ち向かったか。
間奏曲#1です。負け戦も多少あるでしょう。感想・批評・御意見、どんどん聞かせてください。皆さんの声を通して、この試みから「新しい(可能性ある)何か」を得られれば、弦巻楽団としてこれからの公演に反映させていきたいと思います。
ごゆっくりお楽しみ下さい。
弦巻啓太(当日パンフレットより)